2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

認めたくないけれど 最近繋がりにくい 脳のメモ帳って容量が決まっているらしい ケータイのメモ機能みたいに 新しいメモを書き込むと一番古いメモは自動的に跡形もなく削除 パソコンみたいに〝消去シマスカ〟ってシツコク訊いてくれない 覚えておきたいこと …

昨夏の猛暑で私の生命時計は確実に縮んだ これは間違いない けれど何かいいことがあると伸びたりしないのかな 一旦縮んだものは修復不能なのだろうか 人間の自己治癒力や生命力って計り知れないはず こんなことを無駄に考えてるのは〝脳〟の仕業らしいけれど…

〝アドルフの画集〟を観る 原題は〝Max〟ユダヤ人画商の名前 のちの独裁者アドルフを演じていたノア・テイラーが鬼気迫る感じ 顔つきがどんどん変化 ヒトラーが憑依したみたい けれど和むカットに救われる 公園をふたりが他愛もないことで議論しながら散歩す…

〝異界って何?〟と聴かれたら〝たとえば あなたの背中みたいなもの〟と応える 前述の『鬼がつくった国・日本』著者の小松和彦氏 かつてマイノリティーだったが 今や〝異界〟というコトバも世に浸透 最近は高校の国語教科書に彼の著作が載っている 真の闇は…

はねず踊りや今様の響きを遠巻きに梅林を逍遥 そう きょうは風花句会初吟行なのです 竹薮の奥に化粧の井戸 こんな暗がりだったかな 記憶の曖昧さ 小野小町は絶世の美女だったらしいが 生きながら地獄を旅する小野タカムラの縁者らしい 彼は六波羅に今も在る…

バンプの楽曲に〝命の火〝という詞がある いまにも消えそうになったり 埋み火だったり たとえ見えなくても消してはならない 満ちてくる波のようにじわっと沁み込む詞 あすは第2回風花句会 記念すべきネット句座のオフ会1回目に予期せぬ雪が舞ったので いつの…

炎の流麗 火の粉の妖艶 その向こうに透けて見えるのは微妙に歪む熱情 闇と闘う為の激情 地の底から響く祝詞 火を煽り鎮める呪文のような その魔力に倦むことはない 何故〝海〟の向こうから来た民が〝天つ神〟なのか 確かに茫洋と広がるたっぷりの海水を眺め…

昨秋の俳句界賞授賞式当日 A先生が「俳人は評論を読まない」と仰っていた「山本健吉氏以降 真の文芸評論家がいなくなった」とも この呟きとも嘆きとも期待とも解釈できるお話を聴きながら ちらっと心の中を掠めた想い それは 私でも書けるかしら? なんて大…

伝説に限らず 神話の中にも歴史の真実が埋もれているのだろうか たとえばギリシア神話のメデゥーサ 見るものをすべて石に変えるという呪力 なによりその容姿 蛇の頭髪を持つ怪物として怖れられていた にも拘らず退治された彼女の血からは天馬ペガサスが生ま…

木蓮の炎は純白 ある日突然枯れきった園に顕れる 夜目にも白い篝火 気づけば足元はすでに下萌えのさみどり 流れるような雪柳の枝には小さな芽がプチプチ連なって マンサクのスポットへ急がなくては ウォークマンを外そう 鶯のレッスンを聴き逃すな 煙るよう…

海幸彦と浦嶋太郎と羽衣に歴史の闇が隠されていた!という本を発見 たちまち通勤の愛読書となる 1番の驚きは 海神の娘トヨタマヒメと謂えば水神=蛇身の図式を描いていたが 卑弥呼の後継者トヨ=日の巫女=鳥巫女としてのイメージが羽衣を纏った姿すなわち白…

俳句初心のころ 憧れの先輩から〝春の人〟だと言われた かなり気を良くしていたら 理由が〝エキセントリックだから〟 それって今市子の【百鬼夜行抄】のキャラみたいな? 【遠野物語】の神隠しあたりから【鬼がつくった国・日本】にずぶずぶと深入りして異界…

昨夏のロック・フェスで出遭ったもうひとつのバンド ストレイテナー 印象は真夏の海の煌き だった 演奏の疾走感もヴォーカルの声質も見た目も 彼らのアルバムLOST WORLD'S ANTHOLOGYをちゃんと聴くまでは TRAVERING GARGOYLE 欧州の街並や空気を想起させる S…

現在 その片鱗を遺しているがシティー派の娘 かつては筋金入りの自然派だった 当然世のファミリーがこぞって訪れるピカピカの夢の国には見向きもしない 只管野へ山へキノコ探検 お散歩の定番である天皇陵や裏山 近場の御所や植物園 雨の翌日にはキノコの匂い…

意識の進化について〝言語で論述できる思考を超越すると 芸術の世界に入る ここでは言語は役に立たない 詩は言語を使っているが その使い方は言語の論述機能を使っているのではなく イメージ喚起機能を使っているのである〟とあった 俳句は世界最短の17文字…

初めて来るところなのに どこかで出遭ったような風景 夢の中で? はじめて出逢った筈なのに ずっと前から知っているような感じ きっと忘れてしまった私の為に 誰かが丁寧にこの瞬間を切り取って 巻き戻してくれたのだろうか 点滅する記憶 神さまのコラージュ…

弥生三月半ば 東大寺のお水取りが済んで まほろばにも春の兆しが訪れるはずの一昨日 雪が舞った 何年か前 菊水楼に宿りして 籠松明を観た大和の夜を想い出す 火と水の鎮魂 瞑がりの戒壇院を確かめながら歩いて戻る この闇の中でこそ四天王は闘い護ることに忙…

ミイラに惹かれる 20代前半で読んだ【エジプト史を掘る】以来 昨春WOWOWで【ハムナプトラ2】を観た直後 【大英博物館展】が神戸にやって来た 長蛇の列と聴いていたけれど並ばずに入れる だが館内の混みようは凄まじい 一点一点の遺物に近づくことさえ困難な…

春は生命が蠢き出す季節のはずなのに すでに失った光る尾を曳き摺りつつ 明るさに儚さを溶け込ませた空へ 心だけが漂い出してゆきそうな こんな不確かな自分は 人間という生物に擬態しているだけなのかも ところで【輝夜姫】遂に完結 この作家も〝竜〟繋がり…

ある時期【竜】という言葉がキーワードになってしまった 読み始めると止まらない そもそも【竜】ってホントに架空の生き物? DNAには恐竜の記憶 西洋のドラゴンは退治されるべき怪物なのに 東洋では聖なるものだったり 畏れることは崇めることに繋がるのか …

バンプ21才当時の雑誌BRIDGEをいただく 手触りも装丁も大きさも厚さも全く違う 本誌初インタヴュー! らしい グラビアの彼ら 微笑みさえなんだか初々しい 走って走ってじゃれあってるところは今も? 読み進むと〝天体観測〟シングルが出た頃 ささやかなタイ…

蚕豆を剥く 艶やかな緑の透明度 光をたっぷり浴びてまだあたたかい なぜだろう こんな大層なものに包まれて 然もふかふかのベッド 親指姫だってここまで守られてはいなかった 空豆とも書く ゆっくりと鎧を脱ぐように剥く 中から飛び出すのは一匹の天邪鬼 豆…

心が繋がると ここではない何処かへゆける気がする たとえば再会 黙って見つめ合う瞬間は永遠のようで 湖の底に棲む王の来臨のような けれどふたりの前には渚の寂寥がただ明るく広がっていて なのに手を伸ばせばすぐにも届きそうな かつて私はその渚で彼の一…

日記をはじめたことを話したら 母から「あなたは切り替えができる人だから」と指摘される 昂揚したり ささくれたり 凹んだり 自分ではどうしようもない波がある 攫われるとなかなかスイッチを切り替えられない けれど一瞬波の引いた渚から キレイな貝殻を見…

仕事柄 お客さまとお話する機会が常にある だけどこれはいつものカフェでの会話 ニューフェイスのギャルソン君が珍しくお昼に来ている 背の高い彼は声も高いところから響く 「こんにちは〜」 「あれっ?お久しぶりですねえ」 「ホントはゆっくりとサービスで…

伊勢丹7Fの美術館「えき」KYOTOでルネ・ラリック展を観る 宝飾家からガラス工芸に転向したことを今回初めて知る 1920〜1930年代アール・デコ期の巨匠 繊細な造形美を持つ白濁の硝子に光を当てることで不思議なトーンが生まれる 観る角度によってさらに変幻…

幽霊のオプション付きと囁かれた旅の話 鍛錬会と言う名前の苦しくも愉しい吟行旅行 場所は郡上八幡 当然お城 戦国時代の井戸なんかもアリ 首無し幽霊が出ると謂う専らの噂 血塗られた生首ぐらいで気を失っていられなかった戦の世の姫君 翌日のお寺を借りての…

海へと繋がる渚が好きだ 水際 漣 貝殻 流木 砂の城 踏みしめる砂の感触 寄せる波が靴を濡らす 怒涛のような〝亡国のイージス〟もラストはそんな感じだった 霞む岬 沖を航く異国船を眺める 海の果てへと心は攫われる 時が過ぎてゆく 少女の頬みたいなサクラソ…

負けん気→→→めっぽう強い けれどそれは自分自身の弱さに対して抱く想い ところで 負けん気は確実に遺伝するらしい 命のスパイラル 〝YASHA〟吉田秋生のマンガ 遺伝子の光と闇の物語 死と再生 現在その続編とも謂うべき〝イヴの眠り〟連載中 過去のベスト〝BA…

娘が幼かった頃 思い立ってエメラルドの原石をひとつプレゼント ところどころに薄緑の光が覗く石ころ 娘の小さな掌にやっと握れるほどの 触れたら温かかった 掘り出されるまではこの惑星のピースだった鉱石 今もどこかに仕舞われている とてつもない光を匿す…