繚乱 

 
 

カメリアのブローチ^^☆菊冬至 




伽羅という名前の香り
キャラと読みます
香木の沈香の中でも 優れて佳い香りのものが
そう呼ばれるらしい
この流木みたいな木片が
なぜ 香るのか
雲母のプレートに載せた小さな伽羅の欠片
これを陶の香炉に載せると
灰に埋め込まれた炭の熱で温まって 
香りを発する。。。
そんな仕組み^^




伽羅 香木三種




そうなんです 初☆風花句会は 
香を聞く^^*
香道という未知の領域にチャレンジ
どんな感じかな 肩凝るかな
なんて まったくの杞憂でした。。




光源氏 




香道とは
香を聞いて
同じ伽羅の香りの微妙な違いを判断する
その幾通りもの組み合わせを感じ取る
そんな優雅な遊び




源氏香




源氏香なんてのもある
光の君や薫大将 懐かしい人たち
四季の移ろいへの細やかな感性。。
そんな儚く尊いものを大事にしてきたんですねぇ



ところで 
同じ伽羅なのに 違いがある
それは 香木が自然の産物だから
南蛮渡来の沈丁の木が 土の中で300年
その樹脂が バクテリアの作用で発酵して 香りを生むらしい




沖の朝日  





ドキドキの聞きはじめ〜淡くて捉えどころのないような香り
ふと。。
なんとなく これなのかな〜って 
香りの本質を掴んだ気がして
忘れない為に 
その香りのイメージに名前を付けてみる


温かい香炉を掌から離したあとに感じる
微かな残り香。。。
伽羅って こんなに佳い香りなんだ〜
そう実感できて
教えて下さる中村さんが また気さくな優しい方だから
つい惹き込まれる
そんな時間




香炉




このあと 句会が待っていることさえ 忘れてしまいそうなほど
佳い香りの中で過ごして 心地よくて。。
だけど
それだけじゃなく なんだろう〜これは〜〜
アタマもココロも少し昂揚する
うん^^☆そんな感じ



香を聞く
その深く雅な世界
俳句はね まだ これから^^
伽羅が生まれるように 
途方もなく ゆっくり 熟成していこう
香りを感じるまで
ゆったり 五感を沈潜させる
あの豊かで繊細な時間のように 
句として実を結ぶまで 待っていよう


そんなふうに思える ひと日。。。




雪中花 




聞香は こちらで申し込めば 体験できます^^*
なんか〜はまりそうな^^予感。。。 

薫玉堂  http://www.kungyokudo.co.jp


これは〜寒椿じゃなくて^^* 美味しい木の花by永楽屋さん

 Waiting for Spring



落ち椿   桃色雪中花




たとえば ここに 
ソロモンの指環があれば 
わからないコトバも 
たちまち 理解できたりするのだろうか




キハギ




そんな魔法の指環がなくても
通い合うココロ な〜んてね 
森での素敵な出逢い^^♡
これは 枯れ果てた森の中の宝石
名前は コワイけれど




アリドオシ




そう この蟻通という真紅の実を撮ってたんです
思いもよらない棘がたいへ〜ん 
蟻じゃないけど あちこち刺されました^^
眠りの森のオーロラみたいに
このまま眠ってしまうのか って 
こんな寒いところで? 
それは〜かなり〜〜やだな^^ 
痛いし 草叢から抜けられないし オロオロしてたら
目の前のカメラフィールドに
なにかが 密やかに舞い降りてきた♪






偶然の もう ドキドキ。。。
一眼☆未熟なのが カナシイ。。
というより レンズか 腕か どっちもねぇ^^
カメラのシャッターよりも 
かすかな音をたてて 訪れた小鳥
君は だあれ^^?





冬の小鳥は 寒禽と呼ばれます
これは 寒雀^^
ふくよかで どこかマイペースな^^歩み
たぶん 奥のミズナラの木から下りてきて
浅瀬をささっと渡って
繁みのすぐそばで
の〜んびり 水草を啄ばんでいます。。。
もしかして ブランチ かなぁ。。
って 至近距離〜♪




風の鳴子百合




身近な小鳥だけど
なんだか 
シアワセを運んできてくるように感じられて
じっと佇んでいると
しんしんと冷える
そんな寒のひと日
だけど 満ち足りて 春を待つ気分^^*




Waiting for  

虹の凍結

最近 オフになれば出かけてるなぁ。。
きのうは^^ 
大阪中之島の美術館30周年コレクションへ



スノードロップ なんだけど ハートがかくれんぼ^^




高松次郎  影/Shadow  1977  アクリル


円柱に浮かび上がる影ぼうし
その浮遊
何度も通っているのに 今まで気づかなかった
それほど周囲に溶け込み それ自身が主張することはない
だけど 気づいてしまったら気になる存在
この美術館のすべての空気を包み込むような そんな絵
キャプションには
画面奥でなく画面手前に 
遠近法的な空間を想像させる構造 とある 
三次元空間をもうひとつの次元から見る
ほぉ〜〜なるほど〜



イボタノキ 




キキ・スミス  露の虹/Dewbow  1999  ガラス


神さまが地上に虹の露を散りばめたら きっとこんな感じかもね
全体として虹を象りつつ
そのガラスの露のひとつひとつに秘められた虹
それらは完璧に凍結されていて消えたりしない
けれど 
木の枝に置いたばかりの雫のように
そっと 触ってみたくなる





マツムシソウ  こんなに枯れても



今村源  2006-6ダイブ  2006  ポリエステル樹脂 鉄


なにかに向けて 迷いなく飛び込んでゆく人間
真っ白な植物のごとき姿態は
そのまま 地に突き刺さるようで
突き刺さった途端 地が溶解してゆく
そんな神話的イメージ
踵から伸びはじめた蔓が渦巻いて
それは水面を表象しているのかな
それとも 芽吹き 
もしかして 自然との共生。。
なんて ふと



安齊重男  フォトドキュメント  ゼラチンシルバープリント


モノクロームの写真 22点
どれも 気がかりで寓話的なポートレート
中でも 帽子の男を背後から 逆光で狙う1枚
もともと 曖昧な輪郭を
たんねんに縁取るような産毛の光
その風合の リアル
写真は 時を超える





レースな春を先取り^^?  




ペノーネ  クリスタルの泉  1996  ブロンズ クリスタルガラス 水


横たわるブロンズの幹は くりぬかれ
そこには絶えず いのちの水が湛えられている
いつしかブロンズは 緑青を帯び
泉の一方から伸びてゆこうとする クリスタルの樹
静謐を響かせる水音は空間へ
美術館のある地中から宙へと
限りなく 水輪のように拡がってゆく
そこに 作者の祈りが込められているのかもしれない





冬芽 




所蔵作品から選び抜いた400点のゴージャス^^ ふぅ〜^^;
セザンヌに始まって
シュルとかアンフォルメル
立体 版画 写真 彫刻 陶芸 
ポップ アンチアート 現代作家まで


せめて前期後期に分けて展示すれば 個々の作品をゆっくり吟味できたかも
考えてみると こんなに長い時間 ここ中之島の地中で過ごすのは初めて


見たい作品の傍で 居たいだけ。。。
いつか寒の雨も上がって 空には一番星
クリスマス以来の慌ただしい日々が
気持ちいい時間に すりかわってゆく不思議。。



30年分のコレクション
国立国際美術館開館30周年記念
大阪中之島  〜2/11まで





夢みる椿 




2008年 はじめての投句 
どうかなぁ いつも〜ドキドキ〜〜☆
いまだ慣れない この瞬間 
羽化しつづけなければならない緊張と
それでも 
これで行こう!って決めたときの安堵
投函したら あとは
俎板の恋 じゃなくて 鯉^^w


タイトル 鼓動 
こちらから http://minstrel12.exblog.jp/





ムクゲ

若菜摘む



飛火野 ハゼの実

はるかのこゑ




たった1日だけの待ちに待ったオフ
深呼吸の必要から カメラ散歩へ*^^*
ちょっとそこまで のはずが。。
気がついたら
反対方向の電車に飛び乗ってました^^
まほろばの地への初旅
これって 悪くない感じ^^
思いもよらない リフレッシュアワーでした
いつか 潮が満ちるように
ゆっくりと私の中に戻ってくる時間。。。




イカリソウ 

一緒





気になりつつ 
年末から出来ていなかったことを
ひとつひとつクリア
賀状の中に トキメク俳句を見つけました〜☆


いつも二人のいつまでも七日粥   雄作


なんてあたたかで優しい
シアワセを分けてもらったような気分^^
ココロの奥から
自然にあふれてくる想いを さらりと詠む
ありのまま
奇を衒ったりしない
なのに 詩情が保たれているのは
見えないテクニックなんだなぁ。。。



ひとやすみ

ん? なにかなぁ。。 

万両




冬の太陽のことを愛日 アイジツと呼ぶ
きょうの春日さんでも 甦りの太陽のお話が。。
七日は人日 ジンジツ
魔除けの呪文を唱えながら
みずみずしい七草に触れる
たとえ 七種に足りなくても
七草粥は欠かせなくて
小さめの丸餅といっしょに^^



春日万燈篭

朝ごはん。。

生まれたばかり 




君がため春の野に出でて若菜摘む
わが衣手に雪は降りつつ        古今和歌集





藤 

藤の冬芽




若菜籠逢いたくなれば逢いにゆく    吟遊詩人






冬櫻 

飛火野  ハゼノキ

Innocence





To see a World in a Grain of Sand 
And a Heaven in a Wild Flower, 
Hold Infinity in the palm of your hand  
And Eternity in an hour.  



Auguries of Innocence        William Blake






  

黎明 





2008年のお年賀からは もう 
あなたのぶんのスケッチ 描かないよ
って 父に宣言されてしましました。。
ショ〜ック。。。
ご自分の写真でも入れて お創りやす
だって。。
そんなぁ〜〜〜^^;
そう 世界は 予測不能な出来事で満ちている
にしても ねぇ〜*^^*




がまずみ





ということで 
失われた季語を求めて。。
そうなんです
季語って 今はもう
見ることさえ叶わないものもあります
逆に 時代の必然に合わせて 生まれてくる季語も
まだまだ 知らないコトバは いっぱい
知っていても 触ったことのないコトバ
失われそうなコトバを掘り起こして
思い切って 試してみる
コトバに 新たな息を吹き込む
これも 俳人のお仕事のひとつ かな




産毛
  



初明り
新年の季語の中で 一番好きなコトバ
一年に一度きりの
これは いまも活きています^^v
ご覧になれたでしょうか 初明り



お降り オサガリ と読みます
元日または三が日に降る 雨とか雪のこと
突然の寒波で
お降りのところもあったでしょうね。。




初旅




不易流行
永遠と今
コトバは リセットを可能にする
コトバが切り替わると 
自然に気持ちも変わるから 不思議。。。







あけましておめでとうございます
今年も どうぞよろしく ね^^☆




初氷

初明り



P.S. こちらは↓ 賀状です
お年玉付じゃなくて 残念ですけれど^^;
届けられなかったあなたへ。。。

http://minstrel12.exblog.jp/

 tapestry



薔薇雨 





去年今年 
こぞことし と読みます
季語のひとつ
ジャンルは 新年だけど
象徴的で
モニュメントのようなコトバです
なぜ だろう



時間は どこかで途切れるのではなく
ずっと続いてる
ニンゲンの営みに関係なく
流れつづける時間
それは 誰にも留めることなどできない
だけど 人は
そこに区切りをつけた




時計草 





去年今年 
宇宙の闇に いっとき
ココロを浮かべてみる
じっと目を凝らすと なにかが見えてくる
虚子は 貫く棒の如きもの と詠んだ
だから なのか









New Years Eveは 初売りの準備 
除夜の鐘が鳴り終わるまでに帰れますように 祈っててね^^*
というワケで ちょっと早いけれど ごあいさつ^^



今年一年 ほんとうに ありがとうございます。。
ブログへいただいたコメント 
そして 出逢った人や書物 
魅せられた絵や写真から
水輪のように イメージが広がって
そこから 生まれてくるコトバたち
それらを 詩というタピストリーに織り上げる
そんな1年でした



ある人によると わたし自身のイメージは^^
ココロの中に いつも音楽が流れている感じ らしい^^♪
お目にかかれたアナタ 再会を期して^^*
逢えなかったあなた いつか どこかで^^v
え? 逢いたくない^^? そ そんなぁ^^。。。



忘れがたい日々 ☆…Special Thanks…☆ 
もうすぐ始まる 胎動の2008年が 
あなたにとって 
かけがえのない素晴しいものとなりますように・*:..。o○☆*゚¨゚






ひかりのなかで

・*:..。o○☆*゚¨゚Noel☆舞い降りた天使・*:..。o○☆*゚¨゚

photo  ギリシア語でphos 光という意味
photograph  写真 光の記録
それは
一瞬のひかりを 掬いとろうとするからだろうか
見えないものを 見るように
果たして 
この目で見ているものだけが 
真実なのか





歌いはじめは





小さなチャペル 
ステンドグラスを舞い降りる
ひかりの綺羅
チャプレンのお話は 心地よくて 
ひたすら 眠い
聖堂の隅々まで 
パイプオルガンが響き渡って
お決まりの聖夜劇
たった一行の科白を いっしんに 繰り返す

 
だぶだぶの 白い衣裳をまとった 
聖歌隊。。。
キャンドルの炎を見つめながら
祈るように 歌っていた   
あのころ。。





snow dome





ほんとうの コトバとは
ほんとうに 伝えたいことは 
それは なんなのか
そんな たいせつなことを思い出す日
だったような 気がする^^



素敵なイヴを…☆彡
Happy Christmas to you〜☆☆☆





仲良し





そこへゆこうとして
ことばはつまずき
ことばをおいこそうとして
たましいはあえぎ
けれどそのたましいのさきに
かすかなともしびのようなものがみえる
そこへゆこうとして
ゆめはばくはつし
ゆめをつらぬこうとして
くらやみはかがやき
けれどそのくらやみのさきに
まだおおきなあなのようなものがみえる



谷川俊太郎   <選ばれた場所> 1927





祈り





オマケ^^@
どうやら 降誕祭前夜のお月さまが 
満月らしいけれど。。 
お仕事帰りに 逢えるかな。。。
きのうの十四夜の月を こちらに^^v 

http://minstrel12.exblog.jp/




      クリスマスカードに帰国の日と時間     吟遊詩人