青の血統






ルネ・マグリット<血の声> 
鬱蒼とした一本の樹がこんなに語りかける絵を他に知らない 全体のトーンは暁の青 夜明け前の青い闇 青を支配するのは呼吸を忘れた大樹 幹には たった今開けられたような樹の皮の扉が2枚 その洞に窓のある館や球形の物体が納められている いったい誰が何の為に^^ 
背景は拡がるというより 樹が故意に隠しているノスタルジックな景 そこに遠く点在する樹までが 立ち塞がるこの樹と同じ存在に感じられて 決して牧歌的ではないことに気づく いつまでも立っていたくないのに 立ち尽くしてしまう そんな絵 











左 血の声  右 光の帝国   こっそりと^^

額縁のシンプルなゴールドは絵を更に引き立てる <光の帝国>はシルバーフレーム どちらも持って帰りたいほど素敵…☆ 絵と同じくらい気になってしまうフレーム 西陣で老舗の額屋さんを営むTさんの影響なんですけど 高校の美術部の先輩 学年すれ違いなのに 卒業アルバムを探してたらしい だから〜先輩のには載ってませんってば^^ 先輩のおかげで かなり脱線してる じゃなくて〜 
元気だった?<光の帝国> この絵に逢うのも久しぶり 何事もなかったような白昼の蒼穹と永遠の闇に沈む館 その館の正面には水辺 誰も棲まない窓の灯りを映し込んださざなみ そうなんだ この光景に魅かれるのは 風が渡ってくるから きょうのメイストームほどじゃないけれど 心の水面を波立たせる そんな風

     
同じくシュルレアリスト ポール・デルヴォー<夜汽車>は何処へ旅立つのだろう 夜汽車を見つめる小さな女の子 気になる いつか魔女のようなミューズに成長してゆくのかな〜 なんて




 

絵の中にいると 容易く時間や空間を超えられる 
だからなのか いつのまにか時間が過ぎてたり^^

 
象徴派のクノップフ<シューマンを聴きながら>とアンソール<ロシア音楽>が並んで展示 これには意味があって 盗作だ!ってアンソールが激怒したと解説に クノップフのそれは明らかに内面の豊かさが感じられ想像を限りなく喚起 一方アンソールは… 彼には<怒れる仮面>のような呪術的な世界へと曳き込んでしまう魅力があるのに 
さて どちらが <シューマンを聴きながら>でしょう^^






 





たとえ <イカロスの墜落>が どんなに鮮やかでも マグリット・ブルーに魅せられてしまったオフ^^ 中之島の薔薇もそろそろですね ケヤキクスノキは 緑の回廊 


ベルギー王立美術館展 大阪中之島 国立国際美術館 6/24まで
同時開催の杉本博司さんの写真 観たかったけれど。。。 収蔵作品らしいから また いつか 観られるよ ね