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オフのひと日　叡山電車に揺られて比叡山の麓の八瀬へ　
せせらぎの音だけの世界　紅葉の時期のみの公開という瑠璃光院　まず名前に惹かれて　かなり歩くのかなと覚悟していたら　意外に駅からすぐ　
壬申の乱で大海人皇子が矢傷を癒した窯風呂　帝の棺を代々担ぐ八瀬童子　ここも時の流れに遺されたような場所　あまり知られていないのか訪れる人も疎ら　数奇屋造りの二階から眺めるお庭がまたいい　目の前の山から引いた池の水も綺麗に澄んで　気持ち良さそうに泳ぐ錦鯉　水面に映る紅葉黄葉　
曇り空なのに淡いひかりが降り来て紅葉を透明にする　杉苔に散り敷く紅葉　コートを着ていても寒さが沁みるほどの山気　時雨のあとの草木は潤い　硝子細工のような白い山茶花に出逢う　あれは山から下りてきた木霊だったのかもしれないな