minstrel12092006-11-19

旅立ちの神の揺らせる真弓の実
星流るまつりのまへのたてがみに
黄落のまんなかにゐる竜馬かな
こころの奥に秋麗の森がある
秋蝶も我も光の粒となり
みづうみの音のはじまる冬薔薇
  


読みは <真弓の実> まゆみのみ <黄落> こうらく <秋麗> しゅうれい <冬薔薇> ふゆそうび


1句目 <真弓の実> Myフォトライフの<真弓の予感> が弾ける前の状態です もうすぐこの淡紅色の鈴から真紅の実が下がる予定なのですが… 弓に使った木というだけに 枝ぶりもしなやか なんだか気になる木です 俳句の師から存在を教えられて ずっと使ってみたいと切望していた季語

2句目 <星流る> 秋の季語  <まつりのまへ>は京都の時代祭です 京都に棲む人間にとって葵祭祇園祭もわざわざ出掛けたりしないけれど 通りすがりの祭列に ああきょうはお祭やったなあ そんな感じ ちょうど時代祭の夜は鞍馬の火祭 こちらは未見 いつか遭遇してみたいお祭ですねえ

3句目 <黄落> 木の葉や木の実が黄金色に輝きながら散るさま この季語を完璧なものにしているのは 他ならぬ晩秋の青空でしょうか <竜馬> ブーツに袴の坂本竜馬♪ 彼が駆け抜けた街に生きる 雑踏の中でふっと彼を想う瞬間



湖も星も樹も鼓動と重なる不思議
満ちてくる水際
流れ星の軌跡
お気に入りの樹に凭れる日溜まりの時間
どんなプレゼントより
この上ない幸福かもしれない