minstrel12092006-10-19

逢へるかもしれぬ花野に来てゐたり
みなもとの一滴を聴く案山子かな
はじめから世界の歪む花梨の実
狐の剃刀これほどの露の中
りゆうぐうのつかひの話出て無月
秋虹の歩いてゆけるところまで
 

読みは  <花野> はなの <案山子> かかし <花梨> かりん <狐の剃刀> きつねのかみそり  <無月> むげつ


3句目 <花梨の実>  バラ科 大山崎の山荘美術館への道すがら 
想いも寄らない大きさで いい香り! けれど生では食べられず 果実酒向きです 
4句目 <狐の剃刀>  ヒガンバナ科 有毒ですが 百合に似た橙色の気品あるお花  
5句目 <りゆうぐうのつかひ>  竜宮の使い=深海魚 
真っ暗な海中をネオンのように輝きながら泳ぐ姿が健気で^^ 
いつか標本じゃないお姿でお目にかかりたいです 無理?<無月>  秋の季語 曇りや雨模様で 十五夜の名月が見えない状態のこと 
今年は10月6日でしたねえ 
6句目 <秋虹> <虹>だけだと夏の季語 


虹の生まれる場所を歩いていた 
こちらからは見えるのに
告げたいのに 
なぜだか 声が出なかった 
あの人は
気づかないで行ってしまった