minstrel12092006-06-04

藤田嗣治の展覧会へ 東山で降りて 川縁をゆっくり歩く お気に入りの場所 風が通ってゆくたびに茂り始めた草が揺れる せせらぎがキラキラと日を反す 誘うように腕を伸ばしてくる樹が蔭を作る 大きな烏揚羽がふいに顕れて いきなり太陽へと舞い上がる 
週末の午後からなので多少混み合っていたが ひとり藤田嗣治をじっくり味わう 彼のそのときどきの想いに寄り添う 筆を下ろす瞬間の彼の気持ちを想像する 巴里に還っていったレオナール・フジタ 唐突に彼の想いとシンクロしそうになる 彼の乳白色をたっぷり堪能する 
そうだ 帰りは祗園饅頭の工房で水無月を買おう