minstrel12092006-04-15

一昨日は御所の櫻を堪能 正確には〝京都御苑〟と呼ぶのだけれど京都の人間は〝御所〟で通している 地下鉄今出川駅を出て まっすぐしだれ櫻へと向う 雨あがりの雲が都をブルーグレーに覆い尽くしていた 更に午後に入って空気が冷え込んだこともあり静謐この上ない 
散策路を足早に進むとあたりはどことなく華やぐ気配 楓の一部は既に新緑が始まっている その生まれたての緑の回廊に 生命の灯をともしたような白やピンクが見え隠れしている 趣の異なるひとつひとつの花房 一本一本の枝ぶりを愛でる どうして咲くことが出来たのか不思議なくらい痛々しい螺旋状の老櫻樹 幻の能舞台のように一面に散り敷いた櫻 どれもきっと由緒のある櫻なのだろう 御車返しの櫻は大手毬のように重厚で その壮麗さに相応しい香りを放つばかり 一番のお気に入りを見つける 遠目では淡いピンク系の枝垂れ 近づくとややカールした花びらが二重 花びらの一枚一枚を丹念に染め上げたように白から桃色へのグラデーション 見事に繊細で可憐 
やはり四神相応の地にふさわしい櫻たち 場の持つエネルギーを吸い上げてたおやか BGMは小鳥の囀りのみ いつのまにかココロもカラダも空に溶けてしまいそう