俳句が生まれるとき 望遠鏡の中のぼんやりした星屑のピントが突然合って 対象がくっきりはっきり姿を顕すのに似ている それは薔薇星雲だったり 暗黒星雲だったり 流星だったり 見たこともない光景にハッとして 見入ってしまう こういうオドロキの気持ちがなくなったら 魅力はたちどころに色褪せるかもしれない 
娘は〝俳句が出来なくなる恐怖なんてママには有り得ない もし俳句に絶望しても きっとすぐに新しいヨロコビを見つけ出して それに夢中になってるだろう〟って言うのだけれど いまのところ俳句に失望の予定はない