初句会は 京都北山コンサートホール内のレストランにて 指揮者の大友直人さんプロデュースのフレンチをいただき幸せ一杯 デザートのみバイキング お薦めのシャンパンの口当たりの良さ フィッシュメニューの京風味 柔らかなビーンズサラダ あっさりミルクティー ショコラプディングがことのほか美味 気さくで心配りの細やかなシェフ フロアサービスの程好い親密さ ゆっくり流れる時間の中で クラシック音楽に満たされながら歓談 BGMのクラシックは音量の如何にかかわらず心地よいことを発見 
 季語読み方クイズが出題され 頭の働き出したところで句会スタート 名乗りを伏せてナンバーをふった短冊のままで回す Aさんから俳句に纏わるトークを促され 俳句界3月号に掲載予定の〝心へ素潜り〟を材料に自選の心構えについて 喉の調子が万全でなく 母に予め用意した原稿の音読をお願いする
 人間は日々新しく入れ替わる細胞の集まりだから 心も羽化するように進化する 初芝居で観たロミオ&ジュリエットの演出は蜷川幸雄氏 現在の自分の中にある境界線を越えることを志すとびきり素敵な演出家だ シェイクスピアのメッセージを現代へワープさせ 悲劇をリアルに感じさせてくれる 藤原竜也は あの日あの時間紛れもないロミオそのものだった 映画や舞台やバレエの中で出遭ったどのロミオよりもロミオの純粋さを放熱していた 世界が枯れ果てた中で 宝石のように輝く朝露を宿した薔薇の実のように 
 感動の涙とともに 目から鱗が100枚ほど一気に落ちる 最高のステージは 心だけでなく身体にも余韻を響かせることを初めて知る 芝居は稽古という地味で苦しい積み重ねが めくるめくステージを創出する 何かととっても似ています    
 

   記憶を埋めるやうに白鳥の浮きゐたり 吟遊詩人