匂い菫のプランターから見たこともナイ雑草が生えてくる 今頃なんだろな〜 ズボラな吟遊詩人は水を遣りつづけた去年 菫がもう一度咲くかもしれないと期待して 
熱帯夜に蕾がついた 白くて捩れた細長い蕾 紅い斑点が次第に殖えてくる もしや! きっかり満月に透けそうな白い5枚の花弁 月に帰りたがるかぐや姫のように 月の光を受けてひらく 月の移ろいとともに薄紅からフュ−シャピンクへ 酔芙蓉の花のごとく 月の沈む明け方 再び捩れて萎む 

たましいは月へ帰ったのだろうか ズボラが幸いして 零れ種の幸運 かぐや姫の名前を原種月見草という 
   
     モーツァルト好きの花屋の花の種  吟遊詩人