パウル・クレーの画のタイトル 色遣いはパステル・トーンだけど どこか表情が淋しげ ひどくピュアで切羽詰った感じ 
娘がまだ小さかったときメッセージとともに手渡される〝ままが すきな ぱうるくれーの えを あげるよ〟 画材屋さんに貰った古いカレンダーの中から切り取られ 丁寧に折り畳まれていた 
これこそが世界の哀しみなのだろうか THE BACK HORNの楽曲にも通じる なにか堅くて柔らかいもの うっかり触ったら突き刺さりそうで でも抱きしめてじっと離さないでいると暖かい   
  
春の木の伸びたる影に触れゐたり  吟遊詩人